日影工房代表/ディレクター「どっぺる」のクリエイターあるあるコラム
意外と見落としがち? 外注先へのモチベーションコントロールという仕事
今回は、発注者の方へ、モノ申してみます。
ビジネスの取引では、「お金を払えばやってくれるし、ケチれば不満が募っていく」というのが大前提。
ですが、なぜか、ここをちゃんと理解していない方が多いように思います。
できるだけ安く人を使いたいという気持ちもわからなくもありませんが、
仕事をしている人は皆さん「人 -ひと-」。
彼らにもそれぞれの生活があり、家族を養うなどの使命があるわけです。
そこが担保できないと、けっして良い仕事はできないといえるでしょう。
もしも長期に渡って労働力に対して安い報酬しか支払えないのであれば、
それは企業競争力が低い証。
いずれ市場から淘汰されていくことになります。
こういった場合は、ビジネスモデルを根本から見直すべきです。
クリエイターの心理を「お金なる/ならない」と「楽しい/楽ししくない」という
ふたつの指標でマトリクスにしてみます。
「お金なる/ならない」と「楽しい/楽ししくない」は、まったくの別次元で、
あたりまえですが両方を兼ね備えている仕事こそが、人のモチベーションを最大限に発揮させるわけです。
発注者からみたとき、いま進めようとしている仕事はどこに当てはまるのか?
仕事の楽しさを付加させることは、満足度をあげますが、
そうだとしても、対価が少なければ当然、不満は積もっていきます。
お金を払わなければ、
「結局、この仕事やって儲かるのはあなたでしょ?」
「僕は安く使われているだけだし」
…なんてことになれば、当然、クリエイターは創造性を持って能力を発揮してくれません。
やらされ感満載の仕事はしてくれるでしょうが。
ある程度の企業規模になると、外注先から出てきた見積金額に
200%~300%の金額を乗せてクライアントに見積り提出することはザラにありますし、
事情もわかります。
しかしながらそれも、
まずは外注先へ最低限満足を得られる報酬を出せてからにするべきかなと。
こういった「外注先へのモチベーションコントロール」も
発注者側の大切な仕事なのですから。
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以前こんなことがありました。
代理店営業の方が案件説明をする際、開口一番、こうおっしゃったのです。
「いいですか皆さん! この案件は、請ける価値の無い案件です!」
聞いていたこちらは、あまりの堂々っぷりに絶句してしまいました。
まぁ、ここまで素直におっしゃってもらえると、逆に好感すら抱きますけどね。
そのときの様子を題材にしたマンガがこちら
「ジャパ○ット高田を想ふ」
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